妖怪メダルの販売数が1億枚を突破、「妖怪ウォッチブーム」はまだまだ終わらない

文:日本語校閲サービス【JP-PRO】

「妖怪メダル」1億枚突破!バンダイ、業績見通しを上方修正

スポニチ


バンダイナムコホールディングスは、ゲームやアニメで子どもに大人気の「妖怪ウォッチ」のおもちゃ「妖怪メダル」の販売が1億枚を突破したと発表した。今後は中国やフィリピンの工場で生産ラインを増やし、12月までに5000万枚を増産して年末商戦に備えるという。

「妖怪ウォッチ」は小学五年生の「ケータ」が主人公だ。ケータが妖怪執事と出会い、腕時計式の妖怪ウォッチを渡されたことから妖怪が見えるようになったという物語。人間界で起こるさまざまな出来事はほとんどが妖怪の仕業であるという設定、そして多様な妖怪キャラクターが子どもたちの心を捉える。

漫画やアニメだけでなく、玩具の売り上げも爆発的人気を博した。8月に発売された時計式の玩具「DX妖怪ウォッチ タイプ零式」は、発売と同時に入手困難となり、時計に入れて遊ぶ「妖怪メダル」も店頭に並べば売り切れるほどの人気商品となった。ほかにも12月に公開予定の映画の特典付き前売り券が7月に50万人限定で発売されたが即完売状態に。また9月にマクドナルドが子ども向け商品「ハッピーセット」のおまけとしてカードをつけたところ、2日目で品切れになったという。

大旋風を巻き起こした「妖怪ウォッチブーム」の背景には、ゲーム、アニメ、そしてグッズ相互に関連させて購買意欲を刺激する「クロスメディア」と呼ばれる企業の巧妙な仕掛けがあった。クロスメディアは、はじめからグッズ販売を狙ってゲームやアニメの主人公にそのグッズを使わせる手法。「妖怪ウォッチ」でも、主人公がつかう腕時計やメダルが実際にグッズとして販売され、人気を博したというわけだ。原作をつくったゲームソフト会社レベルファイブを中心に、バンダイや電通などは2週間に1度のペースで集まり商品投入などの戦略を周到練っているという。クロスメディアは以前からある手法だが、妖怪を友達にする設定が子どもにうけたと、アナリストは指摘している。

しかし人気にも過熱感もあるという。7月に売り出された特典付き映画前売り券は12月公開にもかかわらず短期間で売り切れが続出したが、インターネットオークションに多数出品された。大人による転売目的の購入に批判の声が上がっている。「DX妖怪ウォッチ タイプ零式」の発売では、完売で変えない顧客の怒りを避けるために販売方法や入荷数を事前に知らせないといった量販店もあったという。

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