今年は実に171年ぶりとなる「ミラクルムーン」がやってきた

文:日本語校閲サービス【JP-PRO】

ミラクルムーン

毎日新聞


171年ぶりとなる珍しい「ミラクルムーン」が日本各地で観察された。前回鑑賞できたのは江戸時代後期の1843年だという。天文ファンの間でミラクルムーンと呼ばれ注目を集めたが、いったい何が「ミラクル」なのだろうか。

日本で美しい月として親しまれている「名月」は、通常だと年に2回現れる。旧暦の8月15日の「十五夜」と、9月14日の「十三夜」だ。日本では古くからこの年2回現れる名月を「月見」として鑑賞してきた。

さて、「旧暦」と呼ばれる太陰太陽歴では1年の長さが354日のため、そのまま毎年経過していくと実際の季節と「こよみ」との間でずれが生じてしまう。そこで3年に1度、「うるう月」を加えて1年を13カ月とすることで調整をしている。

ところで「十三夜」は9月に見られるわけだが、9月に「うるう月」が入った場合は「十三夜」が年に2回現れることになる。これが「後の十三夜」だ。この、年に3度目となる珍しい「名月」を見ることができるのが実に171年ぶりとなり、「ミラクルムーン」と呼んでいるわけだ。

今年の十五夜は、月が地球に最も近づいた「スーパームーン」と重なったことで話題になった。そして今年はさらに一生に一度見られるかどうかという「ミラクルムーン」が現れたという非常に珍しい年になったわけだ。何ともミラクルな話だ。

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