京都東山区の産寧坂地区で景観保護のため行政代執行

文:日本語校閲サービス【JP-PRO】

京都市:景観保護で行政代執行

毎日新聞


国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されている東山区の産寧坂地区で、条例に違反して無許可で建物の外観を変更し、そして行政による是正指導にも従わなかったとして、針金細工販売店を経営しているチリ人の男性に対して市が外観を原状回復する行政代執行を行った。景観の保護を理由とする行政代執行は全国だ初めてだという。

産寧坂にある問題となった建物は、昭和初期に建てられたもので木造2階建て。市によると、男性は賃借している建物の通りに面した大きい窓の外側を覆う板を取り除き、店内での作業を外から見られるようにした。さらに外壁にも長さ4.8メートルほどの木製カウンターを取り付けたという。

市は昨年7月以降、これに対して繰り返し男性を指導したが従わず、今年6月には是正措置命令を行った。また8月には外観を戻すよう勧告していた。

行政代執行が行われたこの日、午前10時に現地にて市職員が行政代執行文を読み上げて窓を大きな板で覆い固定した。

産寧坂伝建地区は、清水寺や高台寺などを巡る道沿いに築かれた町並みで、国内外から多くの観光客が集まる。三年坂とも呼ばれており、東山の観光地として有名だ。

男性は、「店の作業を見てもらうことは、京都の魅力にもなる。(今回の措置は)残念だ」と話している。

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