高知大の「1円朝食」が話題!朝の学食利用者数が7倍に

文:日本語校閲サービス【JP-PRO】

高知新聞

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高知大学で朝食1食がなんと1円という破格のサービスがあるらしい。学生に食習慣を見直してもらおうと、学食を運営する高知大生活協同組合が昨年4月に始めた取り組みだという。

サービスの開始後、朝食時に食堂を利用する学生は7倍に増えたという。生協は「社会に出る前に正しい生活リズムを身につけて」と呼びかける。

高知大生協は、5年ほど前に学生にアンケートを実施した。その結果、学生の半数は朝食を抜いていることがわかり、この状況を問題視したとのこと。その後検討を重ね、とうとう格安朝食を提供することにした。

大学生協はそもそも収益を追い求める営利企業ではないため、可能な限り、学生へ還元する方法を模索しているという。仕入れ方法を見直すなどの努力を重ねてコストを削減した。また学食の利用者をより増やすことなどで格安朝食を実現したという。

対象は学食の年間利用定期券「ミールカード」の利用者で、朝食料金から250円を割り引く仕組みになっている。学食の朝食は251円がメインであるため、実質1円で利用できるというわけだ。

この「1円朝食」、内容はというとハンバーグ、コロッケ、卵焼き、納豆、カレーライス、ししゃも、の6種類。これにご飯、味噌汁、ひじきなどの副菜も添えられており、栄養バランスやカロリーにも配慮している。

格安朝食は、立命館大学の「100円朝食」などが全国でも広がっているが、多くの場合は利用時間や提供数に制限を設けている。しかし高知大は午前11時まで利用することが出来、そして数に制限もない。1限目の授業が終わったあとに遅めの朝食を食べにくる学生も多いという。サービス開始前は1日平均で50人程度だった利用者が、本年度は約350人にまで激増しているという。

学生からは、「学食で朝ご飯を食べるために早く起きるようになった」「メニューも豊富で利用時間も長いから助かる」との喜びの声が聞かれる。

さらに生協は、ミールカードを利用する学生の保護者に、実際に利用しているメニューや摂取栄養素、量などの食事の履歴を送付するサービスも行っているという。

 運営責任者の和田昌之さんは「がらがらだった朝の食堂が学生で埋まる状況に手応えを感じる。今後もメニューを充実させるなど努力を続けたい」と話している。

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