小学4年生になりすまして衆院解散を批判したサイトが炎上

文:日本語校閲サービス【JP-PRO】

炎上
小学四年生になりすまして開設されたウェブサイトが炎上した。安倍晋三首相の衆院解散を批判する内容のもので、開設者はNPO法人「僕らの一歩が日本を変える」代表理事の大学生、青木大和氏。安倍首相は25日未明、「批判されにくい子供になりすます最も卑劣な行為だと思います」と自身の交流サイト「フェイスブック」にコメントを掲載した。

サイトは、「どうして解散するんですか?」と題するもので、小学4年生の「中村くん」なる人物が作成したとするサイトで「しつもんです」と切り出される。「あべそーり、アベノミクスっていうやつで国のお金を増やすと言ってたのに、ぼくのおこづかいは増えてないよ。パパもママも財布の心配ばかりで、大好きな焼き肉も食べにいけない。でも、1回で700億円もかかる選挙は、簡単にできる。ムダ遣いしても怒られないの?やっぱりこれも秘密なのかなぁ」などと、ちゃかしている。

同時にスタートしたツイッターでは「中村です。小学4年生です。ぼくは解散総選挙する理由を知りたくて、こんなサイトを作りました。協力して欲しいです!」とツイート。政治家や著名人のツイッターに呼びかけ、民主党の蓮舫参院議員も「素朴な疑問がよくわかる」と紹介した。

これに対し、民主党のマスコットキャラクター「民主くん」が「天才少年現る!とてもいい。皆さんもぜひ!」とツイッターで紹介したことなどもあり、一気に拡散された。ネットでは話題になったが子供にしてはきれいな字で、かつ凝ったホームページの作りだったため、ネットでは「なりすましでは」と疑問が噴出した。

疑いが決定的になったのは今子供たちの間で人気になっている「妖怪ウォッチ」をめぐるやり取りだった。妖怪ウォッチをプレーするという中村くんに、あるネットユーザーが「妖怪ウォッチの真打は買いましたか?」と質問した。これに対して中村くんは、「買いました!」と子供っぽく元気に答えた。しかし「妖怪ウォッチ2真打」の発売は12月13日。まだ発売前だった。

追い込まれ、もう嘘をつき通せないと思ったのか、22日夜になって同サイト上でNPO法人「僕らの一歩が日本を変える。」代表理事の青木氏が、「中村とは、僕のことです」「皆さんに嘘をつく形となり、本当に申し訳ありません」と謝罪文を掲載した。

責任を取り青木氏は23日に同団体の代表を辞任。さらに騒動は民主党に飛び火している。なぜか。

青木氏は民主党のイベントに出席したことがあり、そこで細野豪志元幹事長に『国会議員はツイッターを駆使して若者の関心を引くようにしてほしい』とアドバイスしていたという。青木氏が民主党と近いとみられるため、ネット上では民主党批判が殺到しているという。

JP-TOPICカテゴリーの記事